撮影助手育成塾便り.Vol.14-34

『 D・I・T の仕事:株式会社IMAGICA 撮影部 』


14-34
 本日は“デジタル・イメージ・テクニシャン”(Digital imaging technician, D.I.T.)についての授業です。ディットと呼ばれているこの仕事は、まだ新しい職種と言えるでしょう。デジタルシネマは、それまで映像を記録してきたフィルムをデジタルのデータとして置き換えたものである事は御存じの通りです。それまでフィルムを取り扱ってきた撮影助手にとって、フィルムに変わるデジタルのデータは手に触れることが出来ない未知の代物でした。PCの中で行き交うデジタルデータは、電気的信号であるが故に一つのミスで消えてしまうという大きな危険が常に伴い、取り扱いには慎重な作業が必要になりました。フィルムの場合、キャメラのマガジンから取り出してフィルム缶に収めるまでが撮影部の仕事で、フィルム現像の作業は専門の技術者が行いました。つまり、大切な映像を取り扱うのに、それぞれの専門家が責任を持って行ってきたのですが、デジタル撮影に変わった時に、映像の取り扱いだから撮影部が行うものだろうという考えがほとんどでした。しかし、先に述べた通り、撮影をして安全な形でフィルムを缶に収めるまでが助手の仕事で、大切な映像の取り扱いは現像所の仕事と別れていた部分をすべて撮影助手が行うと責任が重くなってしまいます。そこで誕生したのがDITの仕事です。DITはデータの取り扱いを専門とした方々です。専門の機材や知識を持ち、安全な形で映像を取り扱い、責任を持って撮影の現場で活躍しています。
そのようなDITの仕事を、同じ映像を取り扱う撮影助手としてしっかりと知っておく必要があります。そこで今回は様々な映像技術を持つ、株式会社 イマジカで撮影技術を担当する部署の方々に講師となっていただき、DITの仕事を教えていただきました。
現在の撮影現場の状況としては、予算の兼ね合いでDITがいない現場もあり、そのような場合は撮影助手がDITに代わって作業を行う現場が多く見られます。そのような現場に就き、大切な映像データを取り扱う際に、今日の授業が役立つでしょう。まだまだ発展途上のデジタル撮影現場でこの先どのように変化していくか分かりませんが、今できる事、するべき事をしっかりと身につけてほしいです。


イマジカ
 

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撮影助手育成塾便り.Vol.14-33

『 キャメラマン講義:千葉 真一・岩倉 具輝 撮影監督 』


14-33
本日の授業は久しぶりに「キャメラマン講義」の授業です。
午前中に講義をしてくださったのは、キャメラバランスシステムを一早く取り入れた撮影を行って来た、千葉 真一 撮影監督です。キャメラバランスシステムとは、業界では“ステディカム”と呼ばれている機材が知られています。キャメラを三脚には載せないで、ステディカムに載せたキャメラをオペレーターが操作しながら撮影するものです。キャメラを移動させながら撮影するのには塾生たちも授業で勉強した移動車がありますが、移動車と違ってレールなどを使わないで歩きながら移動撮影するのにステディカムは使われます。階段などレールを引くことが出来ない場所や、狭い室内、長い移動撮影など様々なシーンで使える利点があります。一つの映画では必ずと言って良いほど使用されています。一方、キャメラの重量バランスなど調整しながら撮影するには、かなりの熟練が必要で、誰にでも出来る技術ではありません。千葉氏のように熟練した操作は、かなりの努力があって出来る事なのです。キャメラマンとして特殊な技術を身につける事も大切で、興味を持って挑戦するのも良いでしょう。
 午後からは、アメリカで撮影部となり仕事を行ってきた、岩倉 具輝 撮影監督です。岩倉氏は珍しい経歴の持ち主で、アメリカの学校で撮影の基本を学び、撮影部になり、卒業後そのままアメリカで撮影の仕事を始め、日本では撮影の勉強をしていなかったそうです。ご存知の通りアメリカは映画や映像制作が盛んであり、その規模は日本とは比べものにならないほど巨大で、全体がしっかりとシステム化されています。映像産業に従事する人の数も大変多く、その中で日本人が仕事をして行くには大変な努力が必要となります。そのような状況で一人頑張って来た岩倉氏です。どのような努力をされたのかを聞くことは、今の塾生たちには大変重要な事です。これから日本で頑張って行くのにも大変役立つ話です。また、中には海外で頑張って行こうと考えている塾生もいるでしょう。事実、卒塾生の何人かが海外で頑張っています。日本だけでなく広く世界を見据え挑戦していく、そんな気持ちを持ち続けてほしいです。
 一口に撮影部と言っても、将来どのような技術を身に着けるかで未来は変わってきます。千葉氏のように秀でた技術を身に着けるか、岩倉氏のように新しい風を入れつつ映像制作をするか、それによって同じ撮影部でも変わってきます。撮影助手として様々な人を見て学び、自分の将来を考えていく事も大切です。


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撮影助手育成塾便り.Vol.14-32

『 ビデオ・デジタルの基礎知識 2回目 』



 今週は「ビデオ・デジタルの基礎知識」2回目です。現在の撮影現場はデジタルキャメラによる撮影がほとんどとなりました。これは編集や音など様々な分野でデジタル化が進んだことも理由にあります。作業の効率化においては、一昔前に比べると格段に速くなりました。フィルムに比べ取り扱いの楽なデジタルデータです、撮影したその場で編集が可能なんてことも出来ます。また、再作費用面でも昔に比べて大幅に低く出来るようになったことは、若手のなど今まで映画など作れなかった人たちでも、それなりにクオリティーの良い作品を作ることが出来るようになり、作品を発表する機会が増えたことは、人材の発掘につながっています。新しい技術を学んで新しい映像を作り上げていく事が、若い人たちを中心に進んできていることは良いことだと思います。その反面で、基本的な事を知らない人たちが増えてきていることも事実です。映像を作り上げていく部分の理屈を知らない人が増えているのです。技術の進歩で、今まで人が調整していた部分を機械が行ってしまい、それを良しとしてしまうことで、自分で作り上げていく楽しみを失っているようにも見えます。デジタルの技術はまだまだ発展していくでしょう。キャメラに至っても各社が競い合うように次々と新しいキャメラを発売しています。しかし機械はしょせん機会です、自分で考えて撮影はしてくれません。使う人間が確りと知識を持ち作り上げて行かなくてはなりません。機械に詳しくなるのではなく、映像を作り上げていく事に詳しい、そんな撮影部になってほしいものです。

お詫び:今回ブログ管理者が不在だったため、授業の詳しい内容をご報告できない事をお詫びいたします。


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撮影助手育成塾便り.Vol.14-31

『 ビデオ・デジタルの基礎知識 』


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 本日の撮影助手育成塾の授業は「ビデオ・デジタルの基礎知識」です。フィルムに関する授業も先週で一区切り、今週からデジタル撮影に関する授業に入って行きます。ご存知の通り、現在の撮影ではデジタルで行われる事がほとんどです。塾生たちも現場に入った時にはほとんどの撮影がデジタルによるものでしょう。そのため、これから始まる授業は、より実践を意識した技術の習得になります。撮影部におけるデジタルとはどのようなものか、先ずはその仕組みから歴史などを知らなくては始まりません。今週と来週は、現在の状況を踏まえながら授業を進めていきます。
 デジタルの出現は『第3次映画革命』とまで言われています。一つ目は『トーキー映画』の出現。1927年に初めてトーキー映画が発表されるまでは無声映画でした。楽団などによる音楽や、活弁士による語りで観客を楽しませる映画に、役者本人の吹き替えによるセリフが生まれたのです。それまではストーリー性よりも役者の動きに重きが置かれていた映画にセリフが付く事によって、よりストーリー性が求められることになりました。
次の革命は「カラーフィルム」の出現でした。それまでの白黒映画にはない臨場感が観客に与えた印象は強かったそうです。それまでの白黒映画はどこか異質な世界観で観られていましたが、カラー作品による現実感が受け、観客動員数が飛躍的に伸びたそうです。撮影部においては、色彩を表現する為の撮影技術に大変苦労したそうです。
そして現在のデジタル技術の出現です。映画業界は撮影のみならず、編集・録音など様々な分野でデジタル化が一気に進みました。デジタルでの撮影が本格化したのはそれほど昔の事ではありません。8年前はまだフィルムでの撮影がほとんどでした。その為、撮影部内においても確立したシステムがなく、それぞれがより良い技術と撮影システムを模索している状態と言えます。今後徐々に落ち着いてくると思いますが、しばらくは今の状態が続くでしょう。
そのような中で撮影助手となって行く塾生たちは多くの事を学ぶ必要が出てきます。そのためには多くの現場で経験を積み、多くの経験と知識を身につけて行くしかありません。大変な事と思いますが、これから彼らが作り上げていく世界を期待しています。


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撮影助手育成塾便り.Vol.14-30

『 機材講習:ARRI CAM / ST・LT 2回目 』


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 本日の撮影助手育成塾の授業は先週に引き続き、機材講習 ARRI CAM ST/LT 35ミリフィルムキャメラです。先週もお伝えしたようにARRI CAMは現在の撮影で多く使用されているキャメラです。特にTVコマーシャルの撮影での需要は多く、美しい映像を提供してくれています。デジタル全盛と言われている現在でも、フィルムの需要はまだまだあり、特に映像に拘るキャメラマンや制作者からは好まれています。
現在フィルムで撮影をする場合に使用されるキャメラは、塾の合宿で使用した“ARRI 435”と今回の“ARRI CAM”の2台がほとんどですが、以前ブログにも紹介したようにフィルムでの撮影では、現在のフィルムと性能の良いレンズを使用すれば、古いキャメラ機材でも同じ映像が撮影できます。 ARRI CAMの場合、コンピューターなどとの組み合わせにより特殊な撮影が可能になっている点では、一世代前のキャメラではかないませんが、通常の撮影のみを考えると、何ら問題のない同じ映像が撮影できるところがフィルムキャメラの良いところと言えるでしょう。実際に映画の撮影では一世代前のARRI535キャメラ(育成塾では講習の対象となっています)などでの撮影も多く行われています。ではなぜARRI 435やARRI CAMが好まれているのか。 それは本当に些細な理由です。この場では説明致しませんが、キャメラとしての完成度は一世代前も二世代前も大きな違いがないのがフィルムキャメラの特徴であり、良いところと言えるでしょう。
 今回の授業で14期生ではフィルムに関する授業はひと段落となります。来週からは現時点での主流となっているデジタルの授業になります。14期生たちの多くがデジタル撮影での現場がほとんどになると思われるので、関係の深い授業となります。一方で、フィルムでの撮影はなくなってしまった訳ではないので、身に着けたフィルム技術を忘れないようにしてほしいです。デジタルキャメラと違い、キャメラを選ぶことのないフィルムの魅力を後世に伝えて行くために。


三和映材社


1407o.jpg10月21日授業レポート   育成塾14期生 岡田 翔

 ARRI CAM ST・LTの2回目の講習でした。マガジンの装着に関しては繰り返し行うことでかなり慣れて来たので、時間を決めて一連の作業を行う、ループの長さを感覚的に掴むことを目標に取り組みました。おおよそ出来たと思いつつも、体が勝手に動くまではなっていなかったので、そこは残念でした。ARRI CAMに触る機会がこれからどれ程あるのかは分かりませんが、これだけ練習することが出来、貴重な経験となりました。次回からデジタルキャメラの講習が始まります。普段使っているものの、正しい知識のもと、操作が出来ているかは疑問なので、細かいことも含めて色々と吸収していきたいと思います。


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