撮影助手育成塾便り.Vol.14-48

早いもので、撮影助手育成塾14期生の実技実習は本日が最後の授業となりました。1年間様々な実技講習をしてきました。35ミリフィルム機材、デジタル機材、フォーカス特講など、撮影助手になるために多くの事を学んできました。そして今日最後に学んだ事は、撮影者にとって自分を表現する為にはとても大事な『露出計測』の授業です。
1月に露出計製造メーカー、株式会社 セコニックの方より露出計の事を学びましたが、今回は『露出計測』の仕方を私たちが初歩の初歩から教えました。
今はスマートフォンなど手軽に綺麗な写真を誰もが簡単に撮影できる時代になりました。これはカメラが自動的に適正な露出を決めて撮影しているのですが、私たちプロの撮影者は、撮影前に細かな照明などの設計を立て、露出をコントロールしながら撮影します。技術の進んだ現代では、キャメラに任せた露出で撮影も出来ます。失敗もなく無難な映像がきれいに撮影できる時代です。しかしそこには撮影者の意思などが含まれるわけもなく、ただキャメラで撮影したにすぎません。
ドラマの内容に合わせた露出、より美しく見せるために工夫を凝らした露出設定、これらは撮影者であるキャメラマンが作り上げる事で、見ている人たちに感動を与えてくれます。フィルムをキャンパスに例えると、そこに絵を描き、色を染めていく画家がキャメラマンと言えるでしょう。
この露出の計測には多くの知識を必要とします。それは経験の積み重ねから得られる知識です。今回の授業は、露出の計測が出来るようになると言うよりも、露出を計測するための初歩的な知識を学んで、これから始まる撮影部として学ぶ中で、自分を表現できるまでの知識を得るための準備段階として、授業を行いました。
露出は、今日一日の授業で分かるはずもありません。でも、授業が進むにつれて14期生たちの理解度は格段に上がりました。映像を作ることが好きである事、興味を持つ事が大きな成長につながることが分かります。いつの日か自在に露出をコントロールできるようになる事を期待させてくれる授業でした。


今回は露出計測についての授業でした。チャートを使っての計測や狙った色を出す為の露出の考え方等を教えていただき、一眼レフで都度設定を変更しながらそれぞれの写真を見比べてみました。露出計測と言っても人によって考え方もやり方も違い、多くの経験が必要なことがよくわかりましたが、今回初歩的な知識でも頭に入れられたことは良かったと思います。自分なりの基準を作っていきたいです。
