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撮影助手育成塾便り.Vol.11-45

『 フォーカスの練習 』


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 撮影助手には“フォーカスマン”と呼ばれるパートがあります。撮影セカンドとも呼ばれていますが、主にキャメラのフォーカスを合わせる役目の撮影助手です。だいたいは撮影助手となって5、6年目ぐらいに撮影サードから昇進するのが一般的です。映画は動画とも言われるように動く映像です。役者の動きに合わせてフォーカス(ピントとも言われています)を送らなければならないのですが、これが実に難しい仕事なのです。アメリカなどではフォーカスマン専門に仕事をしている人もいて、大ベテランともなるとキャメラマンと同じぐらいの報酬で働いている人もいます。
「ただピントを合わせるだけでしょ?」と思うかも知れませんが、素人ではまず無理な仕事です。
今日の撮影助手育成塾は、フォーカス送りを練習する授業です。ベテランのフォーカスマンはそれぞれ工夫を凝らした技を持っています。被写体の動きに合わせてレンズのピントを送るのですから、被写体を見ていなくては送れないのですが、一方でレンズに書かれたピント表示も見ていなくては、これもまた送れません。被写体を見るのか?レンズを見るのか? フォーカスマンそれぞれやり方は違いますが、私がフォーカスマンだった時は、ほとんどレンズを見ていませんでした。先輩に教わり、自分でアレンジした技を使いピントを合わせていました。ピントがぼやけてしまう事は、映画やドラマにとっては一大事です。難しい仕事でもフォーカスマンはピントを合わせなくてはなりません。プロですから当然なのですが、これが実に難しいのです。スチールカメラのようにオートフォーカスでやれば良いのではと思う方もいますが、ドラマのように物語の内容に合わせてより一層盛り上げていくようなフォーカスの使い方もあり、機械では絶対に無理な部分があるのです。 
今、このフォーカスマンが現場では不足しています。デジタル撮影が増えて、フォーカスマンの需要が増えた事が原因なのですが、人材の育成は進んでいません。撮影助手育成塾を卒塾した塾生たちが現場で多く活躍していますが、塾生は即戦力と見られており、卒塾して間もない塾生が、いきなりフォーカスを任される事もあるそうです。少し可哀想にも思いますが、人材不足で致し方のないところなのでしょう。そのため塾生たちも、少しでもそんな時のためにと、プロの助手から手ほどきを受けて練習をし、その感覚を身につけるべく頑張っています。
 皆さんが映画やテレビドラマを見て楽しんでいられるのは、この様なフォーカスマンの努力あってこそです。フォーカスは合っていて当たり前と思われているので中々評価を得られないのですが、一番の功労者なのかもしれません。


西華デジタルイメージ株式会社


1114.jpg2月28日授業レポート   育成塾11期生 松本 真二

 2月28日、フォーカスマンの仕事を学びました。この塾に通うようになり、撮影部の中の役割を知りました。その中で驚いたのがフォーカスマンという仕事でした。キャメラマンの創るフレームの中のものを、演出通りにピントを送っていく仕事です。口で言うのは簡単なのですが、実際にやってみるととても難しい仕事だと思いました。合宿で実際にやった時は本当に緊張しました。役者の演技を見て、尚且つレンズのフォーカスの基線も見ていないと正確に送れません。ピントがあっていて当たり前の職種なので、一瞬とも気を抜けない仕事だと感じました。目を養うため、距離感というものを普段から意識して生活したいと思います。



撮影助手育成塾

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撮影助手育成塾便り.Vol.11-44

『 キャメラマン講義:坂本 誠吾・柳島 克己 撮影監督 』


坂本誠吾 撮影監督 キャメラマンを目指す人は撮影についての知識や技術を覚えればキャメラマンになれると思いがちですが、プロである以上は知識や技術は知っていて当然のことで、それにプラスしてとても必要な事があります。今日の授業「キャメラマン講義」に来ていただいたお二人の講師は、同じ内容のことをお話してくださいました。
 午前中に講義をしてくださったのは、テレビCMなどで活躍されている、坂本 誠吾 撮影監督です。長くアメリカで撮影の仕事をされていた坂本氏は、ハリウッドスタイルの作業を見につけて帰国されました。日本のスタイルと比べ、それぞれ良いところも悪いところもあります。帰国当初は苦労されたそうですが、両方の良い部分を取り入れながら、独自のスタイルを確立されています。そのスタイルはお話を聞いてみると納得のいくもので、実に勉強になります。その中でも塾生に覚えてほしいことは、コミュニケーションの大切さです。坂本氏は撮影前に多くの時間を使ってスタッフと打ち合わせをするそうです。それは自分の意思をしっかりと伝える事が重要だと考えているからです。とかくあいまいな表現が多く出て来る日本ですが、やりたいことを明確に伝え、スタッフとの意思統一をするアメリカのスタイルは無駄がなく、皆が一つの事に集中しながら作業が出来ます。確かに、キャメラマンが何をしたいのかを伝えてくれない時などは、次の作業に困る事があったのを思い出します。映像に関しての責任者である撮影監督は、全スタッフを統一できるようにコミュニケーションが取れるようでなくてはならないのです。
柳島克己 撮影監督 午後から講義をしてくださったのは、北野 武 監督の作品を多く手がける、柳島 克己 撮影監督です。柳島氏は今まで体験したエピソードを、写真などを交えて話をしてくださいました。楽しい話の中に、撮影助手の仕事をする上で必要な事が入っており、そして最も重要なこと、「人との出会いとつながり」の大切さを教えていたように思えます。人との出会いは将来どのようなつながりへと変わるか分かりません。午前中の坂本氏と同じように、コミュニケーションを取ることで親しくなり、何かのきっかけで大きなチャンスへと繋がると教えてくれました。
 技術を身につけよい映像が撮れればキャメラマンになれると思っている人もいますが、今日のお二人の話を聞いてそれだけではない事が良くわかったと思います。今日は、本当に良いお話を塾生は聞けたと思います。


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1107.jpg2月21日授業レポート   育成塾11期生 首藤 英夫

 今回は坂本さんと柳島さんの講義でした。
坂本さんのアメリカでの撮影のお話は日本の撮影スタイルとはまったく違い、とても驚きました。元々、外国の撮影に興味があったので、とてもワクワクしっぱなしでした。
 坂本さんの体験談で、走って物を取りに行ったら注意されたという。日本では真逆の事で、他にもきっちりと撮影スタイルがシステム化されているという事、助手の仕事の割り振りの違い、とても興味深かったです。
 中でも一番面白く、興味を持ったのが「ゆらぎ」という事です。
「世は常に揺らいでいる。だからこそ美しい。だからこそフィルムが心地よいという事だ。」
きっちり決められているデジタルにはできない画の美しさがフィルムには現れる。フィルムの重要性というものを改めて感じた。
 柳島さんも海外での撮影の話をして下さった。やはり、日本とは少し違っていて、日本とは違うところでの楽しみというものもあるなあと思いました。


撮影助手育成塾

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撮影助手育成塾便り.Vol.11-43

『 実習ラッシュ試写&キャメラマン講義・木村大作 撮影監督 』


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 本日は、撮影助手育成塾11期生が35mmフィルムを使用しての最後の「撮影実習授業」で撮影したフィルムのラッシュ試写を、調布にある、株式会社 東京現像所の試写室で上映しました。何度も申しましたが、現在ではポジフィルムによるラッシュはほとんど行われていません。フィルムで撮影された作品であっても、撮影されたネガフィルムからデジタルのデータへ直接変換し、デジタルの作業と同じように進められています。撮影助手にとって多くのことを学べるラッシュですが、見ることの出来なくなった現在の撮影助手には、気の毒な環境になってしまったと思います。
こうして時代と共に環境も変わり、フィルムを学びたくても、学ぶ機会が失われていく現在、どのように技術を教え伝えていく事が出来るのでしょうか。撮影助手育成塾ではまだまだ多くのフィルム技術を持った方々が教えてくれているから良いのですが、他にもフィルム技術を学びたいと思っている方は多いでしょう。
今回のラッシュでも、ただ見ていた映像に多くの事が含まれていることを先輩から学び驚いていた様子でしたが、そのことを将来彼らが後輩に教えていく事が出来る環境が残っていることを願わずにはいられません。
木村 大作 撮影監督 本日午後の授業は、『剱岳 点の記』『春を背負って』で映画監督、撮影監督を務めた、木村 大作 撮影監督の講義です。木村氏は、日本の名作の数々を撮影されたキャメラマンとしても有名で、ゆるぎない信念を持って映画製作に臨んでいます。しかし、木村氏の中には『良い映像を撮影する』という考え方が一番先にあり、今騒がれているデジタルだ、フィルムだなどという論争にはあまり興味はないようで、デジタルでも自分の納得のいく映像が撮影できるのであればデジタルで撮影するという考えのようで、今はフィルムでなければ良いものが作れないからフィルムで撮影しているそうです。その映画人としての信念には塾生たちも驚いた様子で、正直に「かっこいい」と思えたことでしょう。良い映像を多くの人に見てもらいたいという気持ちから、私たちも驚くような行動力で活動されている木村氏。是非塾生たちには本日の話は胸にとどめておいてほしいです。


東京現像所


1103.jpg2月14日授業レポート   育成塾11期生 入江 望

 今週は東京現像所で夏の合宿で撮影したラッシュを見ました。フィルムのラッシュを見る機会は今となってはとても貴重な体験だそうです。フィルムの質感や色はデジタルのカメラでは表現のできないものがあります。それを話に聞くだけでなく実際に見る事でより理解が進んだと思います。また、ラッシュを見る事でフィルムの変化や撮影時の環境に気づく眼も必要になってくると感じました。
 午後からは木村大作撮影監督の御話でした。数々の名作と言われる日本映画を撮影された撮影監督であり、監督までこなしています。映画に対する熱意や信念があり、映像からもそれが感じられました。行動力や考えがとても勉強になった講義でありました。


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撮影助手育成塾便り.Vol.11-42

『 スタジオ撮影実習・35ミリフィルム 』


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 本日の撮影助手育成塾は、11期生最後の「撮影実習」授業でした。信州茅野市で行われた撮影実習合宿やデジタルキャメラによる実習など、撮影現場に近い環境で行う実習撮影は、プロの先輩方から指示を出されて作業をするという初めての体験だったでしょう。
授業なので様々な作業を教えながら行われているため、本当の撮影現場のようにはいかないまでも育成塾で体験したことは、そのまま現場で活かされることとなったはずです。育成塾も終盤となり、実際に撮影現場で仕事をする塾生も増えてきており、そうした人の動きは明らかに撮影合宿の時とは変わっています。塾生たちは1年間学んできたことで、知らず知らずのうちにある程度の対応が出来るようになってきています。本人たちは気づいていないでしょうが、次への対応が取れるようになっているのが見ていて分かります。
実際の撮影現場でも、先輩方と仕事をしながら様々な事を教わり成長していきます。それと同じ事がこの撮影助手育成塾の授業では行われているのです。勿論、現場に行けば緊張もするでしょうし、あせりも出てしまうでしょうが、塾での撮影実習授業を思い出して頑張ってほしいものです。
 今日の授業では35ミリフィルムで撮影をしました。使用したキャメラは“ARRI535”キャメラ。少し贅沢な話ですが、現像をしてからポジフィルムを焼いてラッシュを見るところまで行います。何度か説明しましたが、現在ではポジフィルムでラッシュを取るということは、まずありえないことです。ポジフィルムによるラッシュ試写は、撮影助手にとって大変勉強になるものです。もしかしたら、大変な贅沢なのかもしれませんが、塾生はそれも体験出来ます。フィルム撮影による知識も知らない撮影助手が増えている現在では、この一連を学んで体験した塾生は、きっと将来役立つことでしょう。貴重な体験なので、忘れないようにしてください。


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1111.jpg2月14日授業レポート   育成塾11期生 樋口 覚

 2/7、千束スタジオで、「撮影実習 ARRI535」の授業を受けた。
前日の機材チェックに参加した為、前半は撮影部フォース・見習いとして、後半は撮影部セカンドとして実習に参加する事が出来た。前半はケーブル捌き、モニター出し、機材の受け渡し、他部署のサポートをした。後半は撮影部セカンドとしてフォーカス送りとバレ物の排除、撮影部と他部署への指示をした。他部署への指示がなんだか偉そうな気持ちになり不慣れで全然出来ていなかったと思う。
 セカンドをしていた時間は当たり前ですがキャメラ周りにいる事が出来、キャメラマン兼松さん、チーフ木村さん、特機NKL南さんが何を気にしているのかを間接・直接的に知る事が出来、とても勉強になった。


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