撮影助手育成塾便り.Vol.14-06
本日の授業は、日本で80年以上の歴史を持ち、映像産業を支えて来た、株式会社 IMAGICA(イマジカ)に伺い、ポストプロダクションでの作業を勉強させていただきました。
私たち撮影部が映画やTVCMなど映像制作現場で撮影した映像は、ポストプロダクション(ポスプロ)と呼ばれる場所で完成作品へと仕上げられます。現在、デジタル技術の進歩によって様々な映像がこのポスプロで仕上げる事が出来るようになりました。撮影部としてポスプロでの作業は勉強しておく必要があります。なぜなら、現場で撮影する時には、その後のポスプロ作業を考えながら、どこまでを現場で撮影時に行い、ポスプロでどのような作業をするのかを把握しておく必要があるからです。多くの場合、作品の撮影に入る前、事前に綿密な打ち合わせをします。その打ち合わせに基づいてキャメラマンは撮影プランを立て、撮影助手はそれに従って準備やアシストを行います。ポストプロダクションは、私たち撮影に関わる仕事をしている者にとっては、なくてはならないパートナーと言えるのです。
今回授業を受けた14期生たちが、これから現場に出て仕事を始めれば、関わり合いが生まれてくることでしょうが、まだそれほど深い関わりとまではいかないので、今回はポスプロでどのような作業が行われるか、現在の最新技術などを学んでもらうための授業としました。それでも、イマジカから、これから撮影部となる彼らに作業工程や、新人の助手であっても知っておいてほしい事柄が多くあることにきっと驚いたことでしょう。今日習ったすべての事をすぐに理解するのは難しいでしょう。技術も日進月歩で進化しています。これから助手として一歩ずつ歩む中で、少しずつ理解を深めれば良いと思います。5月20日授業レポート 育成塾14期生 井手上 千夏
今回の授業は、撮影後にどのようにして映像が仕上がるのかを、イマジカの方々から直接、教えて頂きました。ポストプロダクションという言葉は聞いた事がありましたが、具体的にどういう事が行われているのか、分かりませんでした。
撮影がフィルムかデジタルかの違いで、その後の工程や使用する機材がかわり、最終的な形(映画なのかドラマなのか)によっても変わり1通りではないというのが分かりました。デジタル化が進み、フィルムで撮影しデジタルスキャンしてデータ化され、DCP上映される作品があるとは、知りませんでした。キャメラマンと撮影チーフは、撮影のクランクイン前からポスプロと連絡を取り合い、どういう方向性なのかなどを進めていくという事でした。私が思う上に、撮影後の工程が沢山あり、現像やCG、編集、カラコレやMAなどの様々な過程で、大勢の人達が作品に携わっていることが分かりました。
イマジカなどポスプロで試写できるスクリーンやモニターなどは、国際的な規格に合わせられて、すべて数値で管理されており、ラッシュや試写時は、スクリーンやモニターが標準となり、そこで正確に確認できるという事でした。
カラコレで撮影後に色味や露出の誤差を調整したり、映像のトーンを作ったりでき、より魅力的にできる点が、何でもできてしまい驚きましたが、撮影されたものがきちんとある事が前提になっているのを忘れてはいけないと思いました。フィルムの管理にしても、フォーカスにしても、失敗したらどうすることもできないので、そこは助手として一番重要な役目だと思うので、気を付けたいです。
作品のトーンを作る方法には、撮影後の現像やカラコレだけでなく、フィルムの種類やカメラやレンズの組み合わせや、撮影時の照明や美術など全てが関係していて、いろんなアプローチの仕方があるという事を今回の授業で学びました。
