撮影助手育成塾便り.Vol.14-35

本日はデジタルキャメラ機材の「機材講習」です。フィルム装填がない代わりに、キャメラの設定操作がある事にフィルムキャメラとの大きな違いがあります。
デジタルで撮影する場合、どのような撮影をするかで設定が変わってきます。4Kで撮るのか2Kで撮るのか、また、Logで撮るのかRawで撮るのか、あらかじめ撮影監督と確認して設定をしなくてはなりません。その他に様々な設定が出来る事もデジタルキャメラの特徴ですが、操作方法はキャメラメーカーによって違うので、各社の特徴も知っておく必要があります。これらの事を考えると、デジタルのキャメラはとにかく触って覚える事が一番です。各種の設定画面はどのように出すのかなど、現場で一々マニュアルを見るわけにはいかないので、実際に操作を行ってみるのが一番です。「基本知識を覚えていれば、後は操作画面を出しさえすれば何とかなる」と先輩の撮影助手たちは言うのですが、覚える機材も今や数多く発売されており、それぞれが進化の過程でメニュー画面も変わっていくので、撮影助手の仕事も大変です。
大切な事は間違った設定で撮影をしてしまうと、取り返しがつかないという事です。デジタルキャメラは精密機械です。人によって設定された事を自ら変更してしまうことはありませんので、設定の間違いは人為的なミスです。撮影されたデータは変更が出来ないので、撮影前に何度もチェックをするとともに、タッチパネルは触れてしまうだけで変わってしまうこともあるので、いつも確認をする癖をつける事も必要です。
日進月歩で進化するデジタルキャメラです。全く同じキャメラでも、メーカーのアップデートが行われると、操作そのものが変わってしまうこともある大変な機材です。これからの撮影助手に求められることはどんどんと増えてくるでしょう。とても大変な事ではありますが、絶えず新しい情報を取り入れてほしいです。


Canon EOS C300、Canonのカメラは初めてでしたが、ボタンが押しやすいというか、手触りがいいというか、SONYとARRIとは違った印象を受けました。見た目も個性的、ALEXA、フレームグラブという機能、商品撮りの際、中断があっても、一度撮ったフレームをそっくり再現できるものらしいです。前日に見た映画でこれを使ったのかなと思う映像がありました。具体的に何と呼ばれている手法なのか分かりませんが、特に珍しいものではなく何度も見てきたものです。人物の顔の位置(背中などでもよい)をそろえた別々のカットを並べることで背景が時間的に切り替わったように見えるあれです。屋内が屋外へ、昼が夜にというような。前日に見たものは、人物の輪郭線が一致していると感じるくらいの再現度で、背景がCGだったのかと思うくらいでした。実際は別々の場所で撮られたもの、フレームグラブを使ったのか…。
