撮影助手育成塾便り.Vol.28

本日の授業は先週に引き続き「機材講習」です。キャメラは同じく、ARRI CAM ST・LTの2台の35ミリキャメラ。現在、撮影の現場で多く使われており、塾生たちにとってはすぐに現場で使用する可能性のある機材であるため、気の抜けない講習です。
先週初めて取り扱った機材ですが、塾生たちの様子は「淡々とした」とでも言いましょうか、意外と無難に取り扱っているようでした。合宿まで集中してARRI435キャメラで練習をしてきた成果がしっかりと表れている事がよく分かります。機材は全くと言っていいほど、機能も構造も違ったキャメラですが、基本的な部分は同じなのです。フィルムを入れて撮影をするという部分においては、どんなキャメラも同じ動作をします。そういった基本的な部分を塾生たちは合宿までの練習で身に着けているからこそ、キャメラの機構や機能、作業手順を教えさえすれば、今までの経験から自分の動きを判断して進められるようになっているのです。大きな成長の証であり、この事を塾生たちも自覚しているようで、練習中の様子には、多少の余裕も感じられましたが、今この時点で見せる多少の余裕は、危険でもあります。まだ彼らには体で覚えている経験がなく、現時点の彼らが体で覚えている感覚は途切れ途切れで断片的な感覚です。この時点では心の余裕は何かしらの作業を忘れて飛ばす、今まさにその状況にいるのです。積み重なった経験により、他の事を考えていても体は忘れずに動いています。しかし、今の彼らには積み重なった経験はなく、わずかな記憶の流れを、頭と体の記憶をたどりながらの作業に過ぎないのです。とは言え、育成塾の授業だけでは積み重ねていく経験は限られてきます。
今後現場に入ってからどんどん経験を積み重ね、今行っている授業の経験が生かされてくるでしょう。今は体で覚えた経験で作業し、頭でも考えながら練習していく事が大切です。現時点での経験でも、現場では大きく役立つはずです。即戦力を育てることを目標に育成を行っている撮影助手育成塾だからこそ、ここまで成長してきた塾生たちです。きっと現場に出ればすぐに結果を出してくれることを期待します。


本日は、先週に引き続き、ARRICAM ST・LTの講習でした。1000ftマガジンに初めてフィルムを詰めましたが、思うようにいかず1回目は苦戦しましたが、講師の方にコツを教えて頂き、2回目は1回目に比べてスムーズに詰める事が出来ました。1000ftマガジンに詰める機会も少なくなってしまうので、本日のコツを忘れずに復習していきます。
また、モニターについても映像を出すだけではなく、コントラストを付けたり、チャンネルを変えたり出来るように詳しく見ることが出来たので良かったです。

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